古いビルって、ときどき「生きてるなぁ」って感じがする。
誰かがそこに時間をかけて、暮らして、
何かを作ったり、壊したり、笑ったり、怒ったり──
そんな跡が、まだ壁に残っているような気がするんです。
ここも、まさにそんな場所。
1973年生まれ。50代。
人間だったら、そろそろ趣味で陶芸とか始めそうな年ごろだけど、
このビルはむしろ、これからが青春かもしれません。
今回ご紹介するのは、その2階部分。
約31.6㎡。少しコンパクトだけど、アトリエや展示スペースとしてなら、むしろちょうどいい。
しかもこの物件、DIY OK。
さらに、躯体の内側でオーナーさんの許可を得た改装なら、原状回復しなくていいという、
ちょっと夢みたいな条件つき。
「ここ、こうしちゃおうかな?」が、ちゃんとできる場所です。
……と、ここまでなら“ちょっと面白い物件”って感じなんですが、
このお部屋、なかなかインパクトのある“残置物”も魅力的。
まず、床一面に人工芝。
まるで部屋の中に“外”があるようで、裸足で歩いたら気持ちよさそう。
そして、入口の左手には、なぜか洞窟のような造形。
ひんやりした雰囲気があって、ちょっと秘密基地っぽい。
全体としては、アニメや映画のワンシーンに迷い込んだみたいな空間です。
つまりは、ものすごくクセがある。
でも、クセがあるってことは、「まっさら」よりも、何かが始まりやすいってことかもしれません。
1階には、革製品のアトリエ兼ショップが入居中。
このビル全体が、小さなギャラリーみたいになったら──なんて妄想もふくらみます。
レトロで、自由で、ちょっと無骨で、
でも物語の入口みたいな、不思議な場所。
あなたの「こうしたい」が、きっと歓迎される空間です。









