omusubi不動産で運営している物件のひとつbuildingCが、なんだか最近楽しそうです。
4階建ての建物では2022年8月現在、人気のカフェym.やアパレルブランドのアトリエが入居中。6月には肉とイタリアンのお店ポルタヴェルデがオープンしました。昨年秋には入居しているメンバーたちが企画して2日間だけピンクなビルになるイベントも開催されました。
そんな盛り上がりの中心にいる1人が、buildingCに事務所を構えるデザイン設計事務所 STAGの小川さんです。
全国各地の店舗や住宅を設計に加え、今では松戸のあんなお店やこんな場所にも関わっている小川さんですが、初めてomusubi不動産が運営するシェアアトリエに問い合わせをくれたときには、松戸には縁もゆかりもなかったそう。
そんな小川さんに、都内から松戸へやってきたきっかけや、松戸で仕事や仲間を増やしていく秘訣を聞きました。
パン屋をつくることで、まちづくりに携わる
話を聞かせてくれたのは、buildingCの4階にある事務所。
白をベースにした部屋には、これまで関わってきたプロジェクトにまつわるものや大好きだという洋服のコレクション、レトロサイクルでオーダーメイドしたという自転車が、ディスプレイされているかのように並んでいます。
「1人でやる前は土地建物一体提案型の企業で不動産営業と設計の両方を学びました。もともと独立したくて個人でも仕 事を受けていたんですが、そっちが軌道に乗り始めたタイミングで独立したんです。」
――ずっと独立を意識して活動していたんですね。
「会社員として働きながら雇用されていると、企業故の厳しいルール等の縛りが多く、新しいチャレンジのしにくさがあるんだと感じて。僕は自分がつくりたいものを自分の責任の範疇でつくりたい。独立を決めてから、まずは打ち合わせする場所が必 要だということで『関東・賃貸・一番安い』で検索したら、omusubiさんが運営するせんぱく工舎に行き着い たんです。」
昭和35年に建てられた建物をリノベーションしたシェアアトリエせんぱく工舎は、ちょうどオープンに向け て入居者を募集していた時期。問い合わせをくれた小川さんは、すぐ内見にやってきました。
「当時、茨城県水戸市の地元仲間と会員制シェアオフィスを運営していたこともあって、シェアスペースの勉強にもなるかなと思って。実際に建物を見て、すごいかっこいいと思ったんですよ。昔学校みたいな、廃墟みた いな雰囲気にぐっと来て、即契約しました。」
せんぱく工舎について話す姿からも、建物が好きだということが伝わってきます。
――小川さんが建築の仕事をしようと思うきっかけは、なんだったんでしょう。
「小学校の低学年のころ引っ越すことになって、通学路にある130段の石段を登らざるを得なくなったんです。それまで僕、しょっちゅう入院するくらい身体が弱かったんですよ。だけど毎日石段を歩き続けている うちに走るのも早くなって、風邪もひかなくなっていって。誰がつくったかわからない階段のおかげで僕自 身すごくいい方向になったように、誰かの役に立てる仕事をしたい。そう思って、建築を志しました。」
「建築を知れば知るほどおもしろくなって、すっかりハマっていきましたね。大学で学んだのは都市計画 です。1人の事務所だと大きな都市計画に絡むのは難しいかもしれないけど、たとえばパン屋さんをつくることでも周辺に与える影響がある。そういうかたちでまちづくりに携わるアプローチもあるなと思って、今活動している感じがあります。」
好みを知るには、一緒に遊ぶしかない
小川さんが松戸で手掛けた物件の1つが、松戸駅から徒歩5分、4坪しかないお店「Tinykitchen and Counter」です。
――お店を営む古平さんたちとの出会いはどんなタイミングでしょう。
「使おうとしていた空間の間口は1m70cm、奥行きも4mくらいしかないんですよね。普通に考えるとお店にはできないって断られて困っていたみたいで、どうだろうって紹介してもらいました。現場を見に行ったら、めっちゃいいじゃんと思って。難しいという感覚はなかったんです。そこで意気投合して、一緒につく ることになりました。」
――Tinykitchen and Counterの古平さんたちも、世界観、つくる空間にこだわりがありそうです。それをどうやって形にしていったんですか。
「そうですね。まずは古平さんたちが目指すこと、このお店でやりたいこと、どんなものが好きなのかをヒヤ リングさせてもらって。それを踏まえた上でプレゼンテーションしていった感じです。対面のスタンディング バーとしてやっていくなら、カウンターの幅はどのくらいだと居心地いい空間になるのか、お皿はどういうものを置くのかなど、細かいところまで突き詰めてデザインしていきました。その過程で必然的に、どういうものが好きなのかを話していくことになるんです。」
「古平さんとは、カウンターの木材を見に行った帰りに一緒に古着屋さんに寄ったり、そのまま遊びに行ったりしました。好みや指向性を知るには、一緒に遊ぶしかないと思っていて。好きなことを共有したり距離 感が近くなれば、言いづらいこともお互いシェアできるようになりますよね。結果、そういう関係性のお店が 完成した後も続くことが多いんです。携わった物件が増えれば増えるほど、友だちのような人が増えていく感じがありますね。」
携わった物件が増えれば増えるほど、友だちのような人が増えていく、と小川さんは言います。
「身近なお店だったりすると、遊びにいくことが多いですよ。自分のお客さんに空間を見てほしくて、連れて行ったりもします。接点がなかったお客さん同士が仲良くなっていくこともあって。移動販売車をつくった喫茶ニューフジコの大塚さんが、浅草橋につくったWESTSIDE COFFEEのコーヒー豆を使うことになったとか。そういうの、いいじゃないですか。仕事というよりは、それぞれのお店を応援しているから必然的にそういう動きになるというか。結果、それぞれのお店が続いていくのは嬉しいことですよね」
地域に携わっていると、どんどんおもしろくなる
全体のデザインをお願いしたことをきっかけに、事務所をbuildingCへ移転。小川さん自身も東京から千葉に引っ越してきたそうです。
「omusubiさんと縁ができてから、いろいろな物件に携わらせてもらうなかで、地域の人と会う機会が増えました。自然と顔見知りが増えていったし、一緒にごはんに行く人がいたり、buildingCのみんなとは月1で一 緒に映画を観たりしています。僕自身、友だちとワイワイ遊ぶってあんまり進んでしてこなかったんですけ ど、なんだか自然にそうなってきましたね。」
――そうなんですか。小川さんはどこにいても、周りの人たちと仲良く過ごすのが得意な方なんだと思っていました。
「すごく人見知りだし、友だちよりも仕事、人を蹴落としてでも成し遂げるんだ！っていう感じだったんですよ。都内で活動していた時期は、なかなか新しいコミュニティでなんかやるとかって起こりにくかったんですけど、けっこう松戸はそういうことに対して懐が深いなって。仕事を通して出会った人と自然とプライベートでも付き合えるようになって来て。合うのかなって思います、松戸が。松戸に来て友だちが増えました。」
「自分で仕事をしている人が多いので、業種は違っても悩みも似ていたり、世代や興味も近かったりするのかもしれません。最近はランニングする部活だったり、松戸をみんなで歩く写真クラブにも顔を出すようになりました。すごいゆるい感じなんで、ランニングも歴史的なスポットを見つけては立ち止まったりして、毎回3kmくらいしか走らないんですけどね。」
松戸生活を、かなり満喫している様子の小川さん。これからも松戸でいろいろな空間をつくりながら、友だちを増やしていく小川さんと一緒に仕事をしていくこと、楽しみにしています。
「大きなものをつくってみたいっていうのはもちろんありますけど、今みたいな感じで地域に携わってやれたら、なんかすごいことになるんじゃないかって思ってます。いろんな人が携わって松戸がどんどんおもしろくなっていっているから、その一端を担えたらいいなっていう気がします。」
松戸にやってきてから、仕事も、居場所も、そして仲間も、自分でつくってきた小川さん。小川さんに限らず、松戸には「自分でつくる」ことを大切にしている人が多いような気がします。
omusubi不動産では、そんな松戸で自分の暮らしをつくる第一歩、おうち購入のキックオフキックオフツアーを開催します。
必要な知識をただ座って学ぶだけではなく、実際にリノベーションしている物件にも足を運びながら、物件購入に必要なことを、体験してみてください。
＜ツアー概要＞
【日時】
8/20(土)13:00〜15:00
8/27(土)13:00〜15:00
【集合場所】omusubi不動産 事務所
千葉県松戸市稔台1丁目21-1 あかぎハイツ 112 googlemap
【参加費】無料
【定員】5名
【参加方法】
下記の記事の一番下にお申し込みフォームがございます。ご参加できる日程を選んでいただき、お申し込みください。
https://www.omusubi-estate.com/?p=42108
