時を積み重ねた物件をたくさん見ていると、途中途中で時代に合わせようとパッチワークのように改装し、なんだかアンバランスな物件に出会うことがあります。
むっちゃレトロなのにばっちりフローリングを決めていたり。トイレがすごくキレイなのにお風呂は懐かしさ満載だったり。
一般的にはちゃんとコンセプトメイクしてリノベーションした方が良いのかもしれませんが、なんだかそうしたアンバランスな改装を見るとその時の大家さんと工務店さんの会話や借主さんの状況などがうっすら浮かび、「まあこんなもんで行こうや」という昭和のアバウトさを感じ、逆に愛嬌があってかわいらしく思えてしまいます。
今回ご紹介するのはまさにそんな風景が目に浮かぶアンバランスな平屋。ですがちゃんと平屋なので、平屋好きな方に愛してもらえるかわいいやつをご紹介いたします。
北総線矢切駅から徒歩11分。のどかな住宅街を抜けたところにある平屋群のひとつ、以前ご紹介した使い方アレコレ ゆったり裏山の平屋のご近所に物件はあります。
一度リノベーションされ、その後も丁寧に使われた形跡のある平屋です。水回りはお風呂だけはバランス釜ですが、その他はリノベーション物件並みに綺麗ですので、問題なくご使用いただけると思います。そうこれぞアンバランス。
図面だけ見ると同じ6.03畳の3つのパーツが合体したシンプルな間取りなのですが、よく見るとちょっと気になるを発見。それは廊下部分です。廊下と呼ぶには、ちょっと広くでもお部屋というには細長いスペースで、しかもフローリング。ここをどう使えるか。ここをどう愛せるかがこの物件で過ごす上で重要なポイントになりそうです。
バルコニーのように洗濯物を干す室内スペースとして利用するのもよし、書斎や作業場、ちょっとした趣味のお部屋など大人の秘密基地として使うのも面白そう。このスペースをお部屋と認識すると、真ん中の和室は廊下として扱うのでしょうか???廊下なのかお部屋なのか、曖昧なスペースをどう使うかということが問われそうです・・・!
戸棚や家具で小さく空間を区切ることでメリハリを出すのが良いかそれとも仕切りをなくしてひろーい空間として使うのが良いか。住まい方に正解はありませんので、むしろ可変性を楽しめる空間として捉えて、今ある家具や生活の有り様を考え直す良い機会として大いに悩んでください!
平屋を探してました!という方にも勿論、オススメなお部屋。アンバランスな愛嬌を愛でながら面白く使ってください!