千葉県松戸駅前に位置する、アーティスト・イン・レジデンス「PARADISE AIR(パラダイスエア)」。パチンコホール楽園(運営:株式会社浜友商事)の協力により、かつてホテルだったビルを再利用・運営してきました。名前の由来は、楽園を意味する“PARADISE”、アーティスト・イン・レジデンス(Artist In Residence)の略称“AIR”から「PARADISE AIR」と名付けられたそう。
ちなみに、アーティスト・イン・レジデンスとは、アーティストに一定期間、滞在場所と制作場所を提供し、移動と制作活動を支援する取り組みのこと。かつて、宿場町として栄えた松戸駅前は、江戸と水戸をつなぐ拠点として多くの旅人が行き交いました。そして、地元住民の邸宅には、絵描きや詩人が、宿代の代わりに作品を残したと言われています。PARADISE AIRのプログラムもまた、松戸宿の歴史伝統を踏まえた「一宿一芸/One Stay One Art」がコンセプト。現代の芸術文化のトランジットポイントとなるべく2013年にスタートしました。
現在は、世界中から訪れるアーティストに滞在場所と制作場所を提供する「ロングステイ・プログラム」と「ショートステイ・プログラム」、および若手クリエイターにオフィスを提供する「スタジオ・プログラム」の3つのプログラムを軸に、国内外のアーティストの制作活動を支援しています。今回は「スタジオ・プログラム」のお部屋に空きが出たので、ご紹介いたします。
こちらが502号室の内装になります。一見、シンプルなスペースにも感じられますが、その分用途は無限大。アトリエはもちろん、オフィス、撮影スタジオとしても十分な広さを誇っています。
また、施設内はもともとホテルだったこともあり、個性的。
こちらのお部屋には洗面台・バス・トイレ・エアコンが設置されており、バスには大きなジャグジー風呂が付いています。なお、バスルームを物置としても利用するのはお控えください……!
募集要項につきましては、あくまでアトリエ用途の募集となるため、居住はご遠慮ください。その代わり、全部屋DIY・改装の相談はOK(もちろん、現状のまま個性を活かしてもOK)!
部屋ごとに異なる内装、赤絨毯の廊下、ほかでは味わえない空間が提供されています。
なんといっても、全ての部屋が防音対応というのは制作環境としても◎。これまで音楽家、パフォーマンス集団、モノづくり・アパレルの工房、画家、編集者など幅広い分野の方々が入居されてきました。
自分とは異なったジャンルの人と交流できるのもPARADISE AIRの魅力でしょう。
続いて、共有部をご紹介。こちらにはキッチンと洗濯機、乾燥機が設置されており、冷蔵庫・電気ポット・電子レンジなどは共有物になります。
そのほか、入居者同士やアーティスト、地域住民とのコミュニケーションの場として503、504号室をぶち抜き、改装したラウンジも利用可能です。
階段にも遊び心を発見。どんな意味が隠されているのか、考えながら登ってみるのもいいかも。
PARADISE AIRはビルオーナーである株式会社浜友商事の協力のもと、松戸市、一般社団法人PAIR、そしてomusubi不動産の共同運営の形をとっています。また、契約期間は定期借家契約1年契約(最長で3年まで使用可。以後はオーナーとの協議になります)で、入居にあたっては企画審査を行います。
国内外からアーティストが滞在し、地元とのネットワークがあり、そして個性的な空間が提供されている「PARADISE AIR」。多様な方を受け入れる寛容な土壌はあるので、ぜひ物件の個性を活かしながら、創作活動をお愉しみください。きっと、刺激的な空間で、さまざまな人と研鑽を積めることでしょう。
PARADISE AIR
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