omusubi不動産では、売買物件の取り扱いが増えています。「売買」という言葉だけでもハードルが高く感じる人もいるかもしれませんが、家を購入するきっかけは人それぞれ。
住居兼アトリエとして使える物件を求め、下北沢から松戸へ引っ越してきた長田さんは、pu・pu・puという名前でカラフルなポーチやバックを製作しています。
長田さんが購入したのは、デザイン設計事務所 STAGが内装をリノベーションしたマンション。入居を決めた後、さらに手を加え、自分にとっての理想の空間を手に入れました。
そんな長田さんのアトリエにお邪魔して、omusubi不動産との出会いや、1人も知り合いがいなかったという松戸で物件を購入した理由、好きなものを詰め込んだリノベーションについて、ゆっくり話を聞かせてもらいます。
好き勝手やろう
陽当たりのよい部屋には色とりどりのインテリアや雑貨。カラフルだけれど統一感がある空間は、ニコニコしながら話してくれる長田さんの雰囲気がそのまま部屋に広がったような印象を受けます。
――長田さんは、どうして今の仕事を始めることになったんですか。
「いろんなグラフィックデザイナーさんの事務所を紹介している雑誌があって、いつかそんな空間で仕事したいなって思っていて。その念願がやっと叶ったって感じかな」
「今は自分でイラストを描いて、プリントしてポーチやバックをつくっています。ブランド名のpu・pu・pu(プププ)は、思わず「プププ」って笑ってもらいたくて。私食べることが好きなので食べものモチーフの雑貨が多いんですけど、それをみんなでおもしろいねって、プププって笑ってもらえたらと思って。」
長田さんがpu・pu・puを始めたのは2016年。それまではフリーランスでグラフィックデザイナーとして働いていました。
「35歳くらいのころ、デザイナーの仕事が急に減って。これはなにか新しいことをしなくては、と思うようになったんだよね。もともと横尾忠則が好きなんだけど、彼はグラフィックデザイナーから画家になった人で。すごくかっこいいの。私も好き勝手やろうって思って。」
「母の影響で洋裁はできたし、絵も描ける。だったらオリジナルグッズをつくってみようっていうのが始まりだね。1年やってみて、食っていけなかったらさっさと辞めようってくらいの軽い気持ちで。洋服だったら毎年デザインが変わるけど、雑貨だからそんなに変えなくてもよくて。だんだん種類が増えてきたっていう感じかな。」
絵を描くのは癖
絵柄を描くこと、生地へのプリント、縫製などの製作から販売までを基本的にすべて1人で行っているという長田さん。
――これまでと違う仕事に、難しさを感じることはあるのでしょうか。
「絵を描いたり縫ったりするのが好きなんだよね。癖みたいな感じ。食う、寝る、描く、みたいなあたり前のことというか。子どものころから絵を描いていたからかな。こんな絵を描きたいな、バックのしたらいいかも、ポーチもほしいな。そうやって作品ができているから、あんまり大変だって思うことがないんだよね。」
代表作は三角形のサンドイッチポーチ。たまごやハム、フルーツのサンドイッチのようなポーチを開くと、中面にもくすっと笑ってしまうような絵柄がほどこされています。
サンドイッチポーチが生まれたきっかけは、当時住んでいた下北沢の近くで開催されていたイベント「世田谷パン祭り」に出店したことがきっかけだったそうです。
「せっかく出るならパンにちなんだ雑貨をつくってみようと思って。パンは丸いものが多いけど曲線は縫うのがむずかしい。だったら直線があるサンドイッチだ!って。あのときの反響がなかったら、こんな風に続いていないと思います。」
「自分がつくったものを、知らない人が『かわいい!』って言ってくれたり、嬉しそうにしているのを見るのがおもしろいんだよね。嬉しさも倍になるっていうか、すごいなって。めちゃくちゃいいものができたと思っても反響がなかったり、意外なものが人気になったり。そこはぜんぜん狙えない。だから本当に自分が好きなものをやっていくしかないのかなって。そのほうがやっていても楽しいから。」
イメージが湧く部屋
楽しそうに製作を続ける長田さんが松戸に引っ越してきたのは2021年の春。きっかけは、omusubi不動産が2号店を構える下北沢のBONUS TRACKでイベントを開催したことでした。
「もともと下北沢に住んでいて、近所にできたBONUS TRACKでイベントをやったんです。会場の2階にomusubi不動産があって、変な名前の不動産屋だなって思ってて。なんとなくtwitterをフォローしてみたら、シェアアトリエとかDIY可能な物件とかを扱っていて、なんだかおもしろそうだなって。」
「下北沢の部屋は在庫のダンボールが山積みになっている状況だったから、引っ越したいなとは思っていて。試しにomusubi不動産の物件を巡るツアーっていうのに参加してみたんだよね。行き先のひとつだったこの部屋は事前に情報を見ていたこともあって、いいなと思ってすぐ決めちゃいました。」
――即決だったんですね。
「そうそう、物件ってこんなすぐ買っていいのかな?って相談したくらい。松戸には縁がなかったけど、成田から実家の熊本にも帰りやすいし、イベントでいろいろなところに行くにも便利だし。お手頃だし距離もいい感じだしね。」
さらっと購入を決めたという長田さん。物件を買うとなると、いろいろなことを吟味してじっくり決める人が多いような気もします。
――この部屋を即決した決め手は、なんだったんでしょう。
「いわゆるマンションとはちょっと違って、買ったあとにリノベするのが想像できたことかな。どこに住むにせよ“リノベしたい”は前提にあったんです、最初から。自分で好き放題したところに住んでみたいと思っていて。」
――自分の理想に合った100点の部屋を探すのではないんですね。
「不動産サイトで探しても、壁の色どうしてこうなっちゃうのかな、とか、備え付けの家具がイマイチとか思っちゃうんだよね。だったら中古で買って、自分の好きな感じにしようかなって。それがゼロからだとどうしていいかわからないけど、ここは作業部屋と在庫を置くスペース、プライベートの部屋があるっていうイメージが湧いたんです。」
やりたいことを全部相談する
物件を購入した長田さんは、すぐに理想の部屋づくりに取り掛かります。さらなるリノベーションは、販売時にこの部屋をデザインしてくれたデザイン設計事務所 STAGの小川さんと相談しながら進んでいきました。
「部屋のことをよく知ってる人に相談に乗ってもらえたのは、すごく良かった。自分で相談相手を探してって言われても、どうしたらいいかわからなかったから。もともとの部屋の感じも好きだったし、感覚も近いところがあったんじゃないかな。」
キッチンや洗面台をタイル張りにすること、愛猫はる太ちゃん専用の通り道づくりなど、やりたいことを一通り小川さんに伝えたという長田さん。なかでも第一優先は、作業部屋の壁を黄色くして内窓をつけることでした。
「もともと黄色が好きで、雑貨にも黄色を使うことが多いんだよね。青にするか迷ったけど、作業しながら元気になるように黄色に決めました。塗ればいいと思って気軽にお願いしたら、壁紙貼ったほうが安いよって言われて。内窓も、思っていたより費用がかかることを教えてもらって」
「そういうのって、素人にはぜんぜんわからないでしょう。とりあえずやりたいことを押し付けて、難しいことは代替案を提案してもらって。そのなかで自分の譲れないところを確認しながら、この部屋ができました。」
――長田さんらしさの詰まった部屋には、軽やかで清々しい空気が漂っているように感じます。空間が変わると、ふだんの気分も変わってきますよね。
「変わる変わる、ぜんぜん変わる。いまだにホテル暮らししてる気分。ホントに自分の家じゃないみたいな。いい意味で。よし、頑張ろうっていう気になるよね。」
引っ越してきてから製作作業やイベント出店にいそがしく、なかなか近所の散策ができていないという長田さん。STAGの小川さんに誘われて新しいお店を開拓したり、気の合う仲間も少しずつ増えてきたそうです。
「ここの管理人さんがね、めちゃくちゃいい人で。私も60歳を過ぎたら、ここの管理人になるのもいいなって思うくらい、この場所は気に入ってます。pu・pu・puが終わったら管理人さんになる。いい生活だと思わない?」
「pu・pu・pu」Instagram:https://www.instagram.com/pu___pu___pu
「pu・pu・pu」Twitter:https://twitter.com/pupupu2016
はる太くんのInstagram:https://www.instagram.com/haruta20210428
大好きなものを詰め込んだアトリエ兼住居のことを、長田さんがとても楽しそうに話してくださるのが印象的でした。
長田さんも参加してくれたomusubi不動産の物件ツアー、次回は8月20日、27日開催します。
自分に合う物件を探すには?リノベーションってどうなんだろう?
理想の暮らしの第一歩として、お気軽にご参加ください。
<ツアー概要>
【日時】
8/20(土)13:00〜15:00
8/27(土)13:00〜15:00
【集合場所】omusubi不動産 事務所
千葉県松戸市稔台1丁目21-1 あかぎハイツ 112 googlemap
【参加費】無料
【定員】5名
【参加方法】
下記の記事の一番下にお申し込みフォームがございます。ご参加できる日程を選んでいただき、お申し込みください。
https://www.omusubi-estate.com/?p=42108