こんにちは!omusubi不動産の殿塚です。僕たちが扱う賃貸物件にはセルフリノベーションや改装をしてもよい、いわゆるDIY・改装可能な物件が多くあります。
なんだか最近言葉だけはよく耳にするDIY賃貸!
「それって面白そう」「興味はあるけどどうしたらいいんだろう」「なんだか意外と大変なんじゃないかな??」
などなど色々な興味や懸念点があると思います。
このコラムではわかったようで、よくわからない賃貸でDIYするという暮らし方について、少しでもヒントになればと思い、独断と偏見で書いていきたいと思います。
今回は「団地をDIYでリノベーション!」です。
〜DIY賃貸物件の選び方「団地をDIYでリノベーション!」〜
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1、そもそも団地ってどんなところ
1-1、団地が生まれた背景
1950年代半ばから日本住宅公団(今のUR)によって建設が始まった団地。その多くは高度経済成長時代に、地方からの都心に出てくる働き手の住居確保が目的でした。
水洗トイレやダイニングキッチンなどの設備は当時としてはかなりモダンであこがれの的でした。
また団地は住宅部分だけでなくエリア全体が開発されてつくられているため、街路樹が立ち並ぶ通りに学校などの教育施設、そして商店街などの生活インフラが整っています。
元々ファミリー層が住みやすいように考えられているので、今でも住みやすいという理由で入居されている方も多く、新築当時からずっと団地に住んでいる方も多いですし、団地内でお引っ越しする方も数多くいらっしゃいます。
1-2、UR都市機構が賃貸している団地
団地には大きく2種類あります。そのうちのひとつがUR都市機構が賃貸している団地。
・オーナーは全部UR
・仲介手数料、礼金、保証人、更新料0円
というのが大きな特徴で、初期費用を抑えて入居することができます。
1-3、分譲マンションとして賃貸されている団地
もう1つは、分譲(1部屋ずつ売り出されること)をされ、そのお部屋を買った方がオーナーとして賃貸をしている物件です。
・オーナーは1部屋ごとに異なる(個人の方がほとんど)
・仲介手数料、礼金、保証人、更新料が発生する。
こちらは、一般的な賃貸マンションと特徴は同じですね。
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2、団地が人気を集める3つの理由
そんな団地ですが、近年は若い方にも改めて人気を集めています。その人気の秘密はなんなのでしょうか?
2-1、生活しやすい住環境
・保育園などが隣接していて子育てしやすい
・商店が近隣に豊富
・敷地が広く緑豊か
2-2、シンプルでレトロなデザイン
・外観のデザインがレトロ
・敷地の緑が年数を経ていい感じになっている。
団地は敷地が広く緑が多いほか、ちゃんとメンテナンスをされているので外観もいい感じのまま保たれています!
2-3、建物のポテンシャルが高い
・鉄筋コンクリート造のため防音性が高い。気密性が高い。
・ほとんどのお部屋が南向き
・戸数が多く貯金があるので、メンテナンスがしっかりしている。
・壁式構造なので強度が高い。
(松戸市の牧の原団地は二次診断まで行っていて、すぐに倒壊するおそれはないとの結果が出ています。)
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3、団地の特徴も理解しよう
レトロ好きだったりのどかな暮らしをした方に特に人気の団地ですが、古い分だけ、多少不便だったりする特徴があります。
・天井が低い
・水回りが古い(お風呂やトイレが狭かったりします)
・組合の活動に出なくてはならない(草刈りなど)
もちろんこうした古さが好きな方もいると思いますが、住んでから思っていたのとは違うとならないように予め確認した方がよさそうです。
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4、賃貸の団地をDIYで改装して暮らそう
いよいよ本題です。賃貸の団地をDIYする時のポイントを見て行きたいと思います。
4-1、URのDIY住宅
もう知っているよというツッコミを受けそうですが、近頃ニュースやテレビでも取り上げられているようにUR都市機構もDIY・改装可能な団地物件を貸し出ししています。
千葉県内で唯一のDIY住宅。千葉ニュータウン内野 出展:UR都市機構
■UR都市機構のDIY住宅
http://www.ur-net.go.jp/diy/
URのDIY住宅の主な特徴は
・UR物件なので仲介手数料が無料
・最大3ヶ月賃料無料
・賃料は一般の団地物件とほぼ一緒
・物件によってはDIYのプランニングをお手伝いしてくれる設計士がいる
・現状有姿(特に修理せずそのままの状態)で賃貸
・DIYの手引を守ってね
という感じ。
残念ながらまだ、物件数が多くなく、千葉県内では千葉ニュータウン内野の1つだけ。元々仲介手数料が無料ですし、賃料は一般物件と変わらない代わりに最大3ヶ月賃料無料なので、初期費用が安い!その分、がっつり計画してDIY・リノベーションしたい方にオススメです。
4-2 個人オーナー(分譲賃貸)の団地とは
・一般賃貸物件なので仲介手数料がかかる
・賃料のフリーレント期間は要相談(大体1ヶ月くらい)
・賃料は一般の団地物件の7割程度
・DIYでの改装について、オーナー+管理組合の許可・申請が必要
・管理規約を守ってね!
■管理組合とのやりとりが肝!
ポイントは管理組合にも届け出が必要ということ。届け出と言っても特に気をつけるべきポイントは外壁への穴開けとフローリングの防音の規定。DIYでは外壁への穴あけはあまりないため、特にどんなフローリングがOKなのかを確認した方がよいです。
規約に適合していれば、あとはオーナーさんがOKを出せば自由な改装ができます!また個人オーナーのDIY・改装可能物件の場合、基本的にプランニングのお手伝いをしてくれる方がいません。
ただわたしたちがお取り扱いしている物件であれば、管理組合とのやりとりやプランニングについてもご相談を受け付けています!
分譲賃貸の団地は月々の賃料が安価なのでプチDIY・プチリノベをご希望の方か、もしくは理解のあるオーナーさんのもとURのDIY住宅では断られてしまうほど思いっきりリノベーションしたい方にオススメです!
4-3、URと分譲賃貸のDIY物件のちがいまとめ
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5、団地でDIYするためのポイント
5-1、改装可能な範囲を確認しよう!
URのDIY住宅であればDIYの手引を確認、分譲賃貸の場合は管理規約を確認し、その上でオーナーさんに確認をしましょう!
特にフローリングの防音規定がDIY賃貸で引っかかるケースがあるので要確認です。
例えば無垢材のフローリングにしたい場合は、下に防音材を置くなどの配慮が必要となるケースがあります。
5―2、壊せない壁を確認しよう!
壁を壊してでっかい1部屋にしたい!という方も中にはいるはず!ですが、団地は壁式構造といって間仕切りがコンクリートでできていて、壊してはいけないケースがあります。どこの壁が壊すことができ、どこの壁は壊せないのか事前に確認しましょう!
5―3、現地では水回りを見よう!
どのDIY賃貸物件についても言えることですが、団地の場合は特に水回りを確認しましょう!
見落としがちなのは洗濯機置場。もともと団地には洗濯機置場が無いケースが多々有ります。ベランダにも置けず、室内にも置き場がないため、その場合はちょっと強引にお風呂場から接続していますので、よく現地を見てみましょう!
5―4、おとなりさんの情報を聞こう!
これも、どの集合住宅にも言えることですが、団地でDIYする場合は特に聞いておいた方がよいです。改装作業中にどうしても音が出てしまうことがあり、ご近所さんとトラブルなんてケースも無くはありません。
気持ちよくDIYし、その後も暮らしやすくできるよう可能な限り聞いてみてください!
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6、団地でDIYするためのポイントまとめ
・団地は建物は古い。けど周辺環境含めて結構住みやすい
・URのDIY住宅と分譲賃貸のDIY・改装可能物件がある
・DIYの手引や管理規約を事前に確認しよう
・内覧時は、水回り、壊せない壁、近隣住民情報を確認しよう
・URのDIY住宅は初期費用が安いのでガッツリリノベ向き。
・分譲賃貸のDIY可能物件は賃料が安いのでプチリノベor理解あるオーナーさんならもっとガッツリリノベ向き
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ちょっとしたポイントだけ抑えればできてしまう団地をDIYでリノベーションする暮らし。
周辺環境を含めて暮らしやすさのポテンシャルは高いのですが、造り自体が古いので少々不便というのが団地の一般的な評価かもしれません。
そんな団地の不便さをDIYで変えてしまうことができれば、暮らしやすさのポテンシャルが高いため豊かな暮らしができる。
のどかでゆったりした空間に住みたい方や今でも残るコミュニティ活動などに興味があるよーという方にオススメのライフスタイルかもしれません!