11/17（土）「なりもん2018 〜呑みもん・演しもん・雷門〜in浅草KAMINARI」イベントレポート

浅草雷門にある昭和42年築のレトロなビル1棟をつかったクリエイティブスペース「浅草シェアアトリエKAMINARI」は、2016年に運営を開始して約2年、グランドオープンを迎えて1年半を迎えました。(2018年12月時点)

オープン当初から入居者さんの入れ替わりなどもあり、現在は人々の緩やかな溜まり場であるカフェ・バーを始め、映像編集スタジオ、着物着付けスタジオ、ギャラリー、「食×デザイン」をテーマにした実験室など、多彩な方々がビルに入居されています。

「雷門の裏通りを元気にしたい! 若く新たな才能を持った方たちが活躍できる場所として使って欲しい!」というビルオーナーさんの想いからスタートし、浅草の新しい地域拠点・カルチャーの発信基地を目指して運営してきました。

歴史ある浅草において、まだまだ「KAMINARI」は新参者。そこで、入居者さんの入れ替わりもあり、新しくなった「KAMINARI」を広く皆さんに楽しんでいただけるイベントを2018/11/17(土)に開催しました!

その名も「なりもん2018 〜呑みもん・演しもん・雷門〜in KAMINARI 」
ビル1棟まるまる、個性が溢れた当日の様子をレポートします♪

4階建て「KAMINARI」のフロア全てをお披露目しました♪

浅草駅から徒歩3分、雷門にも近い4階建てのビル「KAMINARI」。道路に面する「KAMINARI」の前を、「今日はなにかあるのかな?」と道ゆく人や、人力車のお兄さんの視線を感じながら、イベント準備を行いました。イベント当日は全フロアを使って、それぞれ入居者さんの個性を活かした企画を行いました。まずはフロア別にそれぞれご紹介します！

<1F> TALK
乾物カフェ「ほしや」さんでは、食べ物のテーマの中心に「乾物」を取り扱い、干し物、乾物、ドライフーズなど色々な種類の食材をアレンジしたお料理を楽しめます。通常の営業に合わせて、ゲストを迎えたトークイベントを繰り広げました。当日はFacebookのライブ配信も行いました。ライブ配信の準備は入居者さんたち自身が担当。本番も一発勝負にも関わらず、みなさんそれぞれの個性の濃さを実感できる内容でした。(記事下段に概要をご紹介しています。)

<2F>スナック踊り場
KAMINARIの入居者さんを中心に、1時間交代でスナック踊り場を営業。オリジナルドリンクやお菓子が振舞われたバーカウンターは、1F「ほしや」さんの内装も行なった「アイデア家業」さんの手作りです! こじんまりとしたスペースに全員スタンディングなので、初対面でも話かけたくなるような雰囲気が自然と生まれているような気がしました。

<3F>オープンアトリエ
3階に入居されているのは、「スタジオランコントレ」さん。本格的な着付けを行い、撮影するサービスを行っていらっしゃいます♪

<4F>YUIRO オープニングイベント
「食×デザイン」の実験室「ゆいろ」さんは、DIYで改装を行ったスペースのお披露目を行いました。オープンに至るまでの経過の展示も行いつつ、グルテンフリーの米粉パン・スイーツを提供する「かかしのかまど」さんの米粉を使ったスイーツも販売されました。お店のほんわかした雰囲気からか、「ゆいろ」さんの人柄か、夜に少しホッとしたい方がここを見つけて緩やかに話を交わす、静かな賑わいを見せていました。

入居者さんがいま気になるゲストを招いたトークイベント

1Fの「ほしや」さんの奥のスペースでは、ゲストを招いたトークイベントを実施。実験的にライブ配信を行ないました。それぞれの回で全く種類が異なる、とても濃いお話が聞けました。ここでは各トークの概要をご紹介♪ 気になったトークは、下段にアーカイブ動画がありますので、是非ご覧ください!

13:00 – 14:00 【仕事と暮らしの「ちょうどいい」をつくる】モデレーター：omusubi不動産殿塚建吾 / スピーカー：中嶋希実さん

「仕事は人に会う手段」という中嶋さんが長年勤めていた求人サイト「日本仕事百貨」での働き方やお住まいについて、また現実的な視点と価値観の変化についてお話を伺いました。 普段からお仕事をご一緒するomusubi不動産の代表殿塚が「ショートを守るはずが外野も守っていたパターンのやつね」など、独特な比喩にも話を被せる中嶋さんとの掛け合いが、普段のチームワークを感じさせました。まとめは「そこそこ油断できる環境を自分で作る」。大事です。

14:00 – 15:00 モデレーター:岸野雄一さん(写真右) / スピーカー:後藤大輝さん(写真左)

墨田区文化芸術財団「すみゆめ2018」の企画のひとつとして、「江戸長屋滞在制作展」の会期中に駆けつけてくれた後藤さん。岸野さんの「盆踊りをアップデートする」プロジェクトとの共通点や、町内会が運営するイベントとの関わり方をそれぞれ語り合いました。墨田区京島のCafe&Bar「爬虫類館分館」を核として墨田区にある10件物件を運営している後藤さんと、「親の代から墨田区」という岸野さんがお話する墨田区の路地の話では、「ドン突き」「猫道」など気になるワードがたくさん。ディープな路地ベスト3を聞いてみたくなりました。

15:00 – 16:00 モデレーター:株式会社アイデア家業山本倫広(のんたん)さん(写真右) / スピーカー:新田晋也さん(写真左)

株式会社Campの共同創業者の新田さんを「浅草周辺のやばい民」と紹介したこの回は、みんなに馴染みのある話題を、ということで、明るいエロの話題に終始しました(笑)。いろんな単語が飛び出すもほぼわからなかったのですが、男性の多くは知っているのでしょうか……? 当日のネット環境で苦労をした話などは、内容をわからないながらも当時を想像して、ついつい笑ってしまいました。新田さんと山本さん(のんたん)の、普段気心知れた間柄だからこその雰囲気で、場が笑顔に溢れるとても明るい空気になりました。

16:00 – 17:00 【東京サウナ談義】モデレーター:株式会社アイデア家業代表池田洋介さん(写真右) / スピーカー:齊藤浩一郎さん(写真左)
モバイルサウナ(移動できるサウナ)の「サウナトラック」を作った齊藤さん。入居者の池田さんと一緒に、サウナへの深い愛と、参加者の興味関心を軸にその素晴らしさを語っていただきました。サウナ好きも多い中、水風呂が苦手であまり行かないという一部の会場の声に、「整う」という状態には水風呂が欠かせないと説明。その状態がどのようなものなのかについても触れられている漫画「サ道」を会場に配っていただきました。無理しない程度に今度挑戦してみようかな?と思いました。(水風呂は3回入ると慣れるそうです)

17:00 – 18:00 モデレーター:岸野雄一さん(写真右) / スピーカー:ヨネザワエリカさん(写真左)

女装をするライターとして活躍するヨネザワさんをお招きしたこの回では、墨田区の地域で開催されるイベントの事例を中心にお話しいただきました。個性あふれる墨田区住人の企てをお手伝いするヨネザワさんは、「墨田区の語り部(かたりべ)」と表現されていて、同じく墨田区に詳しい岸野さんと次々に展開されるお話は、1つずつ切り取ってもきっと1時間以上必要な内容の濃さを感じました。「“多様”という言葉でこぼれ落ちてしまうものを企画として実現させるところが墨田区の面白さ」というヨネザワさんの言葉が、特に印象的でした。

\ライブ配信の一部始終をご覧になりたい方はこちらからどうぞ!/
※一部ネットワークの不具合で映像が乱れる部分や複数URLに分かれる回がございます。
・【仕事と暮らしの「ちょうどいい」をつくる】モデレーター:omusubi不動産殿塚建吾 / スピーカー:中嶋希実さん
https://bit.ly/2E4Rbkg
・モデレーター:岸野雄一さん / スピーカー:後藤大輝さん
https://bit.ly/2QCdvbw
・モデレーター:株式会社アイデア家業山本倫広(のんたん) さん/ スピーカー:新田晋也さん
https://bit.ly/2rpnN0A(50:30〜)
https://bit.ly/2PmJrfn
https://bit.ly/2L0FTij(〜27:30)
・【東京サウナ談義】モデレーター:株式会社アイデア家業代表池田洋介さん / スピーカー:齊藤浩一郎さん
https://bit.ly/2L0FTij(33:42〜1:30:50)
・モデレーター:岸野雄一さん / スピーカー:ヨネザワエリカさん
https://bit.ly/2AT5Rj7(1:32:45〜)

夜のアフターパーティーもわいわい賑わいました〜
19:00からは、1Fほしやさんで美味しいお酒とゴハンを囲いながらアフターパーティーを行いました。夜だけのプログラムとして、ジョン(犬)さんによるタロット占いのコーナーや、豪華なDJタイムもありました!

ご飯は料理中からいい香りが漂い、提供されるとすぐにみんなが食いつくほど。いろんなスパイスが香る美味しい出来立ての料理を振舞っていただきました。タロット占いは、占って欲しい人が絶えず順々に「ほしや」さんの中2階に吸い込まれていきました。なかには最近大きな決断をした人もいて、占って欲しいような欲しくないような、ずっと悩まれている方も。また、DJのみなさんの選曲に、つい体が動いてしまう人や、会話の途中でも自分好みの音楽に耳をそばだてる人、またDJブース近くで楽しむ方もいらっしゃいました。

出演DJのみなさま:Arbie Bulaong(From Philippines) / 常盤響 / HAPPFAT / 岸野雄一

最後まで盛りだくさんな内容で「なりもん」は1日を締めくくりました。

「KAMINARI」では、入居者さんを中心にアトリエや事務所として、日々活動が行われています。また、普段から1Fの<ほしや>さんが飲食店として皆さんに楽しんでいただける場を提供しています。浅草に来た時は、ぜひこの場所の雰囲気を実際に体験しにいらしてくださいね。今後の「KAMINARI」にもご期待ください!