こんなに個人的な愛着のある賃貸物件をご紹介する機会もあまり無いかもしれません。
JR松戸駅から徒歩10分。坂川を通り松戸神社を抜けて江戸川沿いに歩くと、角に古いグレーのアパートがあります。
一見タダの築古アパート。ですがこの賃貸物件はちょっと変わったつくりをしていて、通称自給ハウスと呼ばれています。
名前の由来はその建物の造られ方によります。
実はこのアパートは完全なるセルフビルド物件。オーナーのお父様で、現在は房総半島にて自給的な暮らしをしているお百姓さんが約40年前にたった一人で建築された物件なんです。
そして、私omusubi不動産の殿塚がつい最近までお借りしていて、DIYしながら暮らしていた場所。
*オーナー様に出会うまでの馴れ初め等はこちらにてご紹介させて頂いております。
http://colocal.jp/topics/lifestyle/renovation/20131017_25078.html
今回はこの自給ハウスを賃貸物件として募集させて頂くことになりました!そんな個人的な想いも詰まったお部屋をご紹介させて頂きます。
自給ハウスの間取りは2DK+広間+ロフト(屋根裏。)2階はDKと和室があり、その上に屋根裏部屋、1階は水回りがある広間と洋室、土間があります。
もうこの時点でちょっと変わった物件ですが、さらに変わっているのはその出入口。自給ハウスは元々一戸建てでしたが、それを増築してアパートになっているため、玄関が1階と2階の両方にあります。
通常は2階から出入りをしていますので、そちらから見て行きたいと思います。
玄関を開けると目に飛び込んでくるのはレトロな板張のダイニング。自分は正直この景色一発で入居を決めてしまいました。
ダイニングの横には6畳の和室が1部屋。といっても、押入や床の間のようなスペースもあるため、実際はもっと広く使えます。個人的には床の間の部分が開口部のあるU字型になっていて、ここから庭を眺めた時に景色がとても好きでした。
和室は元々は緑の砂壁でしたが、DIYで白い漆喰を塗ってあります。
2階のキッチンは少し狭めですが、廊下側の窓に面していていい感じです。そしてこのDKから屋根裏と1階に行けるようになっています。
1階から見て行きましょう。なんともいえないレトロな階段を降りると、洗面台がある広間のようなスペースがあります。その横には洋室があって、そこから土間を通って玄関に通じています。洗濯機はこの土間部分に置いてください。
洋室も壁は漆喰を塗り、天井は真っ白に塗装。出入口の扉は黒板塗料を塗ってあります。
水回りも見て行きます。洗面台とお風呂は水栓部分を交換済、トイレは床を超カンタンに張り替えているほか、便座は幸運にも新品のウォームレットをもらうことができたので、新しくなっています。
屋根裏部屋は木がむき出しの感じ。元々は石膏ボードにクロスが貼ってあったのですがそれを解体して、今のようになっています。真夏は暑いです。
さらには庭があります。実はこのお庭には現オーナーさんが子どもの頃に植えたというあじさいがあって、毎年6月になるとキレイに色づきます。
こちらの物件はもちろんDIYが可能です!自分は最低限かつシンプルなDIYにとどまりましたが、例えば壁一面にカラフルな絵を書いてみたり、屋根裏部屋にハンモックを置いてみたり、庭にピザ窯をつくってみたりなどなど、まだまだ妄想は膨らみます。
また1、2階共に出入口があるので、アトリエ兼住居やSOHOなど仕事場と住居のセットで使うのもよさそう。実は元々建築されたオーナーのお父様が彫刻家になるべく造られた物件だそうで、そもそも工房兼住居に適したカタチになっています。
ですので、例えば1階は工房やコーヒーの焙煎所、ワークショップスペースなどに使用して2階に住んでもよいですし、色々改装をして1棟まるごとゲストハウスやカフェにしても良いかもしれません。
かなり夢が膨らむ物件ではありますが、古いため良いことばかりではありません。木造住宅なので夏は暑く冬は寒いですし、虫も結構でます。また水回りも毎日使っていないとすぐに赤水がでます。
それでもそんな不便さを補ってあまりあるDIYの可能性と雰囲気があると思っています。
オーナーのお父様がセルフビルドされ、そんな生き方に憧れた自分が少しDIYをさせて頂いたこの物件。
次はどんな方にどんな風に使って頂けるのか、楽しみにしながらご応募をお待ちしたいと思います!